インスタ映えにもってこいの壁の前で、お行儀よく失礼します。あんちゃです。
わたしはいまどこにいるかというと、「株式会社UZUZ」というウズウズするような会社のオフィスに来ています(ダジャレではない。断じて)
UZUZさんは20代の就職サポートを行う会社なんですが、ちょうどわたしも「20代の働き方の選択肢を増やす」という想いで活動しているので、ここはひとつ牽制しておくためにお近づきになろうと思い……
会長とタイマン張ってきました。
株式会社UZUZ 取締役会長・今村邦之
1987年生まれ。鹿児島出身で高校卒業後、米国アラバマ州立大学ハンツビル校にてマーケティングを専攻。大学を3年半で卒業し、大手企業には目もくれずベンチャー企業に入社。しかし連日深夜にまで及ぶ労働環境から体調を崩してしまい、9ヶ月で退職。その後、短期離職かつ既往歴があると就活で苦労することを身をもって体験。この辛い経験から第二新卒・既卒の就活サポートしたいと思うようになり、UZUZを設立。2018年8月より社長から会長に就任。
20時間労働と毎日の上司の怒号で、うつ病に…
アメリカの大学に進学した際、「起業」という選択肢を知り、今後仲間と起業していきたいと思ったという今村さん。
一度能力を身につけようとベンチャー企業に就職しますが、そこでは想像を超えるハードワークが続いたと言います。。。
あんちゃ:UZUZ創業の原点となったのが今村さんの短期離職にあったと思うんですが、新卒で入社した会社はかなりしんどかったようですね…
今村:20時間労働とかザラにありましたね。香水をドラッグストアに卸す仕事をしていたんですが、毎日上司に怒られるのが当たり前で、食事もろくに取らず、毎週どこかしら身体の一部が痛む…という症状が出始めました。
あんちゃ:そこで異変に気づけていれば…と思いますよね。
今村:そのときはもうとにかく「自分がダメなんだ」と責めてしまって。。今でも鮮明に覚えているんですが、取引先に営業へ行った時に忘れ物をしてしまったときがあって、その瞬間上司に怒鳴られることを想像して喉がサーっと乾いて苦しくなったのが忘れられません。その1ヶ月後に取引先で倒れて入院しました。
あんちゃ:ダメな自分が悪い、と追い詰めてしまうんですね。。。そうして9ヶ月で退職を余儀なくされたと。短期離職したことで再就職がかなり大変だったとか。
今村:当時は就職氷河期というのもあって、第二新卒は全然取り合ってくれませんでしたね。その間のニート期間は公認会計士の資格を取るために勉強したり、スーパーのバイトとかいろいろ掛け持ちして月収7万円で生き延びてました(笑)。結局公認会計士も3回落ちてしまい、なかなか次の就職先が見つからずに悩んでいたところに「第二新卒ナビ」(UZUZの前身)という就職支援サイトを運営する会社に出会い、縁あってそこで働くことになりました。
起業はやりたくてやったわけではなく「やらざるを得なかった」
あんちゃ:UZUZ創業のきっかけはなんだったんですか?
今村:正直やりたくてやったというよりかはやらざるを得ない状況だった、てのはあって。前身の会社が業績振るわず、「第二新卒ナビ」の事業を潰そうとしていたので、それであればぼくが事業を引き継ごう!と思ってそのままの流れで立ち上げることになったんです。
あんちゃ:就職氷河期で事業もうまくいくかわからない状況での起業はかなり勇気のいる決断ですね……!
今村:当時はもう会社をどう伸ばすとか、今後どうするかみたいなことは全く考えられなくて。うまくいくかいかないかなんてわからないけどとにかく目の前のことを全力で取り組むしかないなと。それくらい後がなかった。もちろん大変でしたけど迷う暇もないほどがむしゃらにやってました。
あんちゃ:それめっちゃわかります!わたしが独立したときも全く同じ状況でしたw後がないからひたすら手を動かすしかない、みたいな。
今村:そもそも目標から逆算して動くのは苦手で。それよりも今日や明日をどう生きるか、目の前の困っている人のために何ができるか、それしか考えていませんでしたね。
あんちゃ:当時から比べると今はだいぶ就職もしやすくなったのかなと思うんですがどうでしょう?
今村:それはほんと思います!時代の流れ的にも売り手市場というか、第二新卒も積極的に採用したい企業がかなり増えてきました。うちにも毎日企業から掲載の問い合わせがきます。
順風満帆に見えた先で、二度目のうつ病に
あんちゃ:それだったらもうUZUZさんもかなり安泰ですねぇ~~(ゲス顔)
今村:ただ、1年前に2度目のうつ病になってしまって…
あんちゃ:えっ!??!社長になってから!?
今村:はい。もともとUZUZは三人で立ち上げて、みんな平等な立場でやっていたんですが、いつしかそれがだんだんストレスに感じてきちゃって。いろいろ話し合ったんですが意見が割れたりして、組織が行き詰まって、結局精神的に追い詰められて会社に行けなくなってしまったんです。
あんちゃ:1回目に身体を壊したときと立場は違えど、無意識に自分を追い詰めてしまっていたんですね…。
今村:会社員時代のときは突発的な感じだったんですが、二度目のときはジワジワ追い詰められていくような感覚で。ずっと精神科に通っていたんですが、毎日死にたいな、とかこの電車に飛び込んだら…と感じたこともあって、3ヶ月ほど回復に時間を要しました。
あんちゃ:ああ…ちょっとわかります……わたしも前職で身体が動かなくなったりして正気を保つのがギリギリでした。。
今村:そこからなんとか復帰したんですが、社長という役目は降りることにしました。なんとなく居場所がなくなった気がしてどうしようかなと思ってたんですが、「それだったら会長になれば?」と言われ、いま会長になってます。(笑)
あんちゃ:わたし勝手なイメージで今村さんはバリバリ前向きに仕事やってやるぜ~!的な人だと思っていたので、そんなに苦しんだ経験があったなんて思いませんでした……。
数字を追いかけるより「今日も1日楽しく働けた」と思えるか?
今村:たしかに以前はゴリゴリやってました。数字追いかけてガンガンやってこうぜ!と思ってたんですが、自分がそんな状態になってから、「あれ、数字ばかりを追い求めるのって本当に重要なのかな?」って思うようになったんですよね。
あんちゃ:わかる~~~!わたしもまさにそんな時期がありました。数字ばかり目標にしてたけど、それを達成した先で”あれ、わたしあんまり幸せじゃない”って気づいてしまいました…。
今村:そこから、社員を笑わせるために全力をかけるようになったんですよ。(笑)数字より何より大事なのは、”今日も1日楽しく働けた”と思うことなんじゃないか?って。ビジョンや目標も大事なんだけど、仕事のストレスって高い目標を意識しすぎるがゆえに現状とのギャップを感じたときに起こると思うんですよね。
あんちゃ:間違いねぇぇぇえ(死ぬほど頷く)
今村:暇さえあればふざけてみんなを笑わせようとしますよ(笑)それが結果的に社員とのコミュニケーションになって、悩み相談とか仕事のアイデアを受けることが増えました。
あんちゃ:それ最高ですね!わたし常々思ってるんですが、多くの企業は数字やクライアントのことばかりにとらわれて、社員に全く目を向けられていないところが多すぎると思うんです。社員が気持ち良く働けなかったら数字も伸びないのに。
今村:そうなんですよね。だからぼくら役員は社員に目を向けてます。そして社員はお客様に目を向ける。みんながのびのび働けるかどうか、そういう雰囲気を作るのは大事だと思います。
あんちゃ:(わたし、また就職するならUZUZで働きたい。)
今村:全社員に浸透させているコミットメントは、①まず自分が健康であること、②そして家族や恋人に時間を使うこと、③その次に仕事、という順番なんです。以前は自分が真逆の順番で働いてたから病んでしまったんで。
あんちゃ:マジ大事ですねそれ。ちょっと油断するとすぐ仕事を優先したり、健康を犠牲にしてしまう。それだと本末転倒なんですよね…
今村:最近はリモートワークなんかも取り入れてて、オフィスに全然人がいないこともありますね(笑)週1で会議をして、リモートでの働き方を工夫して改善していってます。
あんちゃ:UZUZさんがすごいのは、自分たち自身の働き方にもしっかり向き合ってることですよね~。そうやって自分たちが納得できる働き方ができれば、求職者の人たちにも自信を持って話ができるし、みんな幸せですね!!
今村さん自身が身体を壊してしまったときに、改めて自分たちの働き方を考え、改善していったことが会社全体の環境を変えるきっかけになったのかなと思います。
わたし自身思うのは、「社員がのびのび楽しく働けている組織」は結果的に数字もついてくるということ。
厳しいノルマを突きつけられて苦しみながら数字を追うよりも、まず自分たちがイキイキ過ごすことで、自発的に仕事に取り組むようになるし、それが結果として数字に表れてくる。
UZUZさんはまさにそれを体現しているんだなと実感しました。
20代はやりたいことがなくて当たり前。
あんちゃ:UZUZさんのように、わたしも20代の働き方の選択肢を広げたいと思って活動してるんですが、”自分は何がしたいかわからない”という人がすごく多い気がして。UZUZさんのところにもそういう人はたくさん来ますか?
今村:もちろんいますよ。というか大半の人は自分のやりたいことがわからないし、キャリアアドバイザーの方ですら「やりたいことないですね」という人だっているし(笑)だから、うちでは”何がやりたいか”は聞きません。その人の適性を見ながら今ある選択肢の中で、”やりたくないこと”だけをまずはっきりさせて、それを避けたところで選択をしてみなよ、と言ってます
あんちゃ:なるほど!とりあえず取り組んでみることでやりたいことがはっきりすることもありますもんね
今村:こういう選択には正解はあっても不正解はないと思ってて。嫌いじゃなければまずやってみてもいいと思うんですよね
あんちゃ:わかります。わたしも好きでブログ始めたわけじゃないし、その取り組みが正解かどうかは本人の捉え方次第ですよね。
今村:結局会社を辞めたりするのって人間関係だったり健康面であることが圧倒的に多いんで、その会社の空気を感じて判断したほうがいい。明らかにヤバイ会社って足を踏み入れてみたらわかるんですよ。怒号が聞こえてきたり数字の棒グラフがズラーッと並んでたり、入り口に金の仏像がそびえ立ってたり、でかいダルマが置いてあったりとか。
あんちゃ:でかいダルマwwwww
今村:そういう会社は避けながら、雰囲気いいなと思う会社にはまず飛び込んでみてもいいと思います。みんな決断を重要視しすぎてるんですよね。どちらかといえばそのあとの運用の方が大事なのに。
あんちゃ:たしかに!決断したあとで自分がどう動くかのほうが大事。間違いない。
今村:だから何をやるかよりも働くなかで自分がどう捉えていくか、ですよね。
フリーランスからの再就職は可能か?
最後にわたしがずっと気になっていた、「フリーランスから再就職は可能なのか?」について聞いてみました。
あんちゃ:わたしとりあえず勢いで前職辞めて独立したんですけど、もし失敗したら再就職しようと思ってたんですよ。そういう、フリーランスになってからもっかい就職するみたいな場合ってどうなんでしょう?
今村:全然できると思いますよ。もちろんフリーランスのときにどんな活動をしていたかとか職務内容にもよりますが、どちらかといえば年齢が結構見られますね。転職のピーク時期って大体28歳~32歳くらいなので、20代であれば可能性は高いです。
あんちゃ:ふむふむ。
あんちゃ:ちなみに、いまのわたしだったら就職できるでしょうか?(不安)
今村:いや絶対できるでしょwwwあんちゃさんを欲しい会社たくさんあるはずですよw
あんちゃ:え~~マジすか!!こんなクセの強い人物だと怪訝な顔されるのかなと思ったんですが…
今村:いまはSNSやWebマーケティングに力を入れる企業も多いので、個人の発信でそれだけ成果が出ていればニーズは高いです。
あんちゃ:なるほど…!個人で発信力をつけるというのは就職でも有利になると…!
今村:そうですね!マーケティング分野は売り手市場なので有利です。
あんちゃ:すごい!!発信力は就職でも有利になることがある!!これは朗報です。本当にありがとうございます。
今村:(笑)
ということでもしフリーランスでやっていけなくなったら即座にUZUZさんにお世話になります。
会社という枠を超えて人と人でつながる
あんちゃ:きっと創業したころは仕事のやりがいとか使命とかを感じる余裕もなかったと思うんですが、走り続けてきた中で”やってきてよかったな~”と思う瞬間とかありますか?
今村:うちの会社は内定を決めた人たちと一緒にご飯を食べに行ってお祝いするってのを必ず実施してるんですけど、一人一人20時間くらい面談に時間かけているので最終的にすごく喜んでくれるんです。それはやっぱり嬉しいですよね~
あんちゃ:そんなことしてるんですね!?絶対他の会社ではやらなそうな…!
今村:内定者の人たちから手紙もらったり、親を連れてくる人もいるし、あとぼくの結婚式に来てくれた人もいました。
あんちゃ:すごい……すごい……もはや家族のような関係というか、会社という枠を超えた人と人の関係を作ってる感じですね。すごくあたたかみがあっていいなぁ。
今村さんの紆余曲折の生き様を通して、社員も気持ち良く働けて、ユーザーとも誠実に向き合い、あたたかい居場所作りをする。
株式会社UZUZは、そういう人と人との信頼の分厚さで成り立っている企業だなと心底実感。
数字や目標だけじゃない、じんわり熱い想いと人のあたたかみがこもった働き方を間近で体感することができました。
20代でキャリアに悩む人、マジでUZUZさんは素晴らしい居場所になると思いますよ。
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▼UZUZさん&今村会長、ありがとうございました!
撮影協力:みすけ(@mizunote_net)
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