わたしは「女の派閥争い」に負けて一人の女の子を見捨ててしまった

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わたしが小学生のとき、転校先の小学校で一人の女の子と最初に仲良くなった。

 

その子は右も左も分からないわたしに教室の使い方を教えてくれたり、一緒に下校したりしてくれた。誰も友だちがいなくて孤独だったわたしは、その子のおかげで救われた。

 

彼女は、おとなしいけど優しくてよく笑う子だった。

 

少し時間が経ったある日、別の女の子の4人組グループがわたしに話しかけてくれた。

みんなキラキラしてて可愛くて活発な子たちだった。わたしも「この子たちみたいに可愛くなりたいな」とひそかに思っていた。だから話しかけてくれたのがとても嬉しかったのだ。

 

わたしはそのグループの子たちともよく話すようになった。そして下校のときだけは最初に話しかけてくれた女の子と一緒に帰る、という感じに。

 

 

しかしある日グループの子たちから

「あの○○ちゃん(女の子の名前)、なんか暗くて怖くない?あんちゃん(私)よく一緒にいるけど、あの子に目つけられてるんじゃない?」

と言われた。

目をつけられてるというか、ただ仲良くしてただけなんだけどな・・・

でもわたしはそんなことは言えず「えっそうなのかな?」とただ答えた。

 

「絶対そうだよ!○○ちゃん、いっつも一人だったし、あんちゃんが転校してきたから目つけたんだよ!」

「あんちゃんもこっちにきなよ。わたしたちと一緒に帰ろ!」

 

わたしは迷った。

 

ここで「そんなことないよ!」と言ったら、わたしはもうこの子たちと一緒に遊べないのだろうかと。

わたしも、”一人”になってしまうのかと。

 

 

 

その日から、わたしは最初に話しかけてくれた女の子と遊ばなくなった。

 

その子に話しかけられてもそっけなく反応して、4人組グループの方に走っていった。

 

 

その子は、悲しそうな顔をしていた。

わたしは、一人の女の子を見捨てたのだ。

 

 

社会見学の班決めのときも、その子だけどの班に入るのか決まらなかった。みんなその子を同じ班に入れたくなかったのだろう。

わたしはそのときも声をかけることができなかった。「こっちにおいでよ」と言えば、わたしも”そっち側”になってしまうからだ。

 

 

その子は、少しだけ泣いていた。

 

誰にも見えないようにうつむきながら。でもわたしは見ていた。わたしが手を差し伸べられなかったから、その子を孤独の底まで突き落としてしまった。

 

 

 

その女の子とはそれっきりになってしまった。10年以上経った今でも、忘れられない出来事だった。

 

 

なくならない「派閥」

 

わたしは中学校のときも高校のときも、同じようなことを経験した。社会人になった今でも、「職場の派閥争い」の話はいつも耳に入ってくる。

 

お互い表面的には普通に接して、ウラで陰口を言う。なんでこんなくだらないことを大人になってからも続けなければならないのだろう。

 

そんなに本人に直接言うのが怖いのか?なぜ少しでも和解しようと努めないのか。

和解ができないのなら、「こういう価値観の人もいるんだ」とお互い割りきって接すればいい。

全く異なる生活環境で育った人間同士ならぶつかることだって当たり前にあるのだから。

 

でも最初から「アイツとはわかりあえない」と決めつけてウラでグチグチ言い続けてるのは違う。というかそんな陰口言ったところで誰も幸せにならないじゃないか。

 

わたしはもうグループにハブられることを気にして、あの子のように誰かを突き放すことはしたくない。

付き合いたい人と付き合い、苦手な人は苦手な人で割りきって接する。そこに派閥やグループの枠はいらない。

 

人間関係はもっと単純なものでいいと思う。

 

 

もっと簡潔に人間関係を築いていくことは、派閥をつくる女性たちにとって至難の業なのだろうか?

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執筆屋あんちゃ
執筆屋です。意識高い人生哲学から下ネタまで幅広く。 大阪の珈琲屋「シロフクコーヒー」のバリスタ▶︎系列店「ゆにわマートオンライン」に最近異動しました。最近はよくインスタにいます。

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