夜明け前。

 

夜明け前。

 

今日も濃い一日だった。

 

でも、もっと濃くできる。

 

一日(いちじつ)十年のごとく生きるには

まだまだ駆け出しの甘ったれだ。

 

もっとこうできたかも、

もっとああ言えたかも、

 

一日の振り返りをするなかで

反省することが山ほどでてくる。

 

 

 

 

映画『シンドラーのリスト』を観た。

1993年製作。

スピルバーグ監督、

主演はリーアムニーソン(個人的に彼のアクションが好きでよく作品を観ていた)

 

モノクロ映像、かつ物語に大きな影響を与える部分には

キーワードとなるカラーが差し込まれ、なんとも粋な演出。

 

 

物語は、第二次世界大戦の真っ只中。

 

ドイツ人実業家の主人公・シンドラーは

当時迫害されていたユダヤ人が低賃金で雇えることから、工場を経営し成功を収める。

 

はじめは自らの利益のためにやっていたことだったが

あるとき、ナチスによるユダヤ人虐殺を目にしてから

 

彼は次第に、

自分の身の危険も承知で

全財産をかけて

多くのユダヤ人を救うことを決意し動き出す。

 

 

ここからはネタバレになるが・・

 

 

特に印象的だったのが、

 

ドイツが無条件降伏をして、終戦を迎えたあと

自らもナチス党員であったシンドラーは追われる身となり

工場の解散を言い渡して

1000人以上のユダヤ人従業員たちに別れを告げる場面。

 

その最後の別れでシンドラーは、

 

「もっと救えたはずだ 

努力すれば・・・

この車を売れば、10人雇えたかもしれない

このバッジを売れば・・

たとえ1人でも救えたはずだ

でもしなかった その努力を

もっと救えたかもしれないのに ーーー」

 

そうして泣き崩れながら、

多くのユダヤ人らに抱擁され、見送られて、工場をあとにした。

 

 

 

 

どれだけ人を救っても、

果てしなく志が高い人には、終わりがない。

 

どこまでいっても、

まだできたはずだ、と悔やむことばかりで

おのれの至らなさに打ちひしがれる日々だろう。

 

でも、だからこそ、

明日こそは、今日より少しでも前に進むぞと

今日の悔しさが明日の原動力になり

誰かの人生に影響を与えるきっかけになる。

 

 

まだまだやれる、

まだまだ足りない、

まだまだ悔しい。

 

 

師のように、

歴史を変えてきた先人たちのように、

誰かの苦しみを背負うには

誰かの悲しみを受けとめるには

わたしはまだ、あまりに小さい。

 

 

だから、進める。

 

前を向ける。

 

まだ先がある。

 

 

だから明日も、楽しみだ。

(あ、もう今日か。)

 

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執筆屋あんちゃ
執筆屋です。意識高い人生哲学から下ネタまで幅広く。 大阪の珈琲屋「シロフクコーヒー」のバリスタ▶︎系列店「ゆにわマートオンライン」に最近異動しました。最近はよくインスタにいます。

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