お笑い芸人から会社員、そしてフリーランスへ。悩み抜いた僕の働き方。

プロブロガーあんちゃです。

今回は「いろんなキャリアを通して、現在フリーランスで働いている人」に焦点をあてて、その方に記事を書いていただきました。その名も「「いろんなフリーランスを紹介する企画」!!

まず第1弾として、「お笑い芸人→会社員→フリーランス」というキャリアを経た”なつい”さんに記事を書いていただきました。

—————▼それではどうぞ!▼——————-

 

はじめまして。なつい(@kurikei710)といいます。

私は20歳からお笑い活動を12年間続け、現在はお笑いを辞めて株の投資や企業講演などで生計を立てているフリーランスです。

私がどのような理由でお笑いを辞めて会社員となったのか?

また、会社員をなぜ辞めてフリーランスとして生きることを選んだかを今回はお伝えします。

 

いま、転職をしようかどうか、フリーランスになりたいな…。

こんなふうに悩まれているあなたに、少しでも自分の経験談が届くと嬉しいです。

 

どうしてお笑い芸人から会社員に?

12年間のお笑い活動では、ネタ番組を始めラジオやレポーター、ライブ活動など、いろんな仕事をしてきました。

現場ごとに関わるスタッフや共演者、求められる内容が異なるため、常に違った環境で仕事をできることが刺激的で楽しかったです。

 

ではどうしてそんな環境から離れて社会人となったのでしょうか?

それはズバリ、将来に対する経済的不安です。

 

業界的にお給料が入るのは仕事を行った2ヶ月後が基本。

収入額は月によってかなり差があったため、都合の良い時間を見つけてはバイトもしていました。

 

30歳になったとき「この状況はさすがにマズイぞ!」と不安になり、どのようにすれば芸人として売れるかではなく、どうすれば毎月決まったお給料がもらえて、安定した日常が送れるかを考えるようになりました。

 

まわりの芸人や多くの同期がどんどんお笑い界から足を洗い、社会人として安定をした生活を送っている姿を見ていたため、「安定 = 正社員だ!」という答えをすぐに見つけることができ、自分も安定を求めて正社員を目指しました。

 

30代で初正社員となったサラリーマン時代

30代になって初めて行った就職活動。ありがたいことに、正社員を目指して3日で「正社員採用」が決定しました。

募集を見て良さそうだなと思ったWeb系の会社へ応募をすると、電話連絡があり面接に呼んでいただけました。

 

面接では、「お笑い時代はどのようなことで苦労をしましたか?」「結果を出すために何をどう努力しましたか?」など、自分の過去に興味を持ってもらえました。

面接で聞かれるであろう内容は想定済みであったため、採用担当者が喜びそうな教科書通りの答えと、事前に用意しておいた芸人時代の自分がテレビに出ていたときの動画なんかを見せて対応。

この時点で「面接に受かった」と確信をしていました。
そして採用担当者が動画を見た後、「社長がいるから呼んでくる」と、その日のうちに最終面接まで進み、給料の希望額や条件等を伝え面接終了。

社長から「採用します」とその場で言葉をいただき、晴れて安定の正社員1年生となったのです。

 

サラリーマン時代の給料は額面30万円

この際なので、給料面も公表しておきます。

面接で社長から「給料はいくらが希望?」と聞かれ、なんとなく「月35万円は欲しいです」と言いました。

 

35万円を提示した理由は、お笑い活動をやっていたときに当時の相方と会社を立ち上げ、2年間ではありますが取締役として大手広告代理店やプロダクション等と仕事をしていた経験があったからです。

社長からは「さすがに正社員経験がないから」といった理由で30万円+賞与2回でおさまりました。

年収で言えば400万円弱。
希望額は通りませんでしたが、とりあえずこのようにして安定を手に入れました。

 

しかし、入社して1週間で違和感が…

安定の正社員生活を手に入れましたが、入社して1週間で辞めたいと思ってしまいました。

理由は6つほどあります。

 

1:毎日同じことの繰り返し

入社後すぐに正社員を辞めたいと思った1番の理由が、毎日同じことの繰り返しでつまらないから。

新しい世界で生きるにあたり、過去は切り捨てるべきということは十分に理解をしています。

ですが12年間、常に違った環境で仕事をしてきた感覚が自分のカラダには染み付いているのです。

 

朝礼にはじまり、進捗共有、そしてデータ分析や売り上げ報告など。毎日同じことを繰り返しているけど、この仕事って自分じゃなくてもできるよね?

そして、日を追うごとに会社を辞めたい要素はボロボロ出てきます。

 

2:毎朝の満員電車の通勤

こんなことを言えば反感をくらうかもしれません。

ですが、毎朝満員電車に揺られ、車内にいる知らない誰かとタニシのように窓へ張り付き、やってもいないのに痴漢をしたと言われるかもしれないといったリスクを背負いながら出社することが嫌だと感じました。

 

3:サークルのようなノリ

面接日に社内を見せてくださいと、社内見学をさせていただきました。

そのときには、「風通しが良さそうな会社だな」と感じていたのですが…実際には違いました。

 

 

特定の人間だけが楽しそうに働いており、朝の挨拶も帰りの挨拶も基本的には一部の人間以外には返ってきません。

また、特定の輪に入っている人と入っていない人の温度差を強く感じました。

このような空間に「サークルのノリ」、「つまらない」と感じてしまったのです。

 

4:意味のない会議

働く会社によるかもしれないですが、自分が入社した会社はとくに会議が多く、どの会議も意味がないと感じていました。

会議前にチャットで報告内容をあげておき、会議が始まるとただ読み上げるだけ。

 

「売上目標が○○円であるのに対し、売上着地は○○円でした。申し訳ありません」

どうでしょう?本当に大事な部分って、

  • どうして売上目標を○○円に設定したのか
  • 何が足りなくて売上着地が○○円となったのか
  • 今後どのような取り組みをすべきなのか

などを話し合うべきだと思います。

こんな意味のない会議に多くの時間を費やしているのは自分が働く会社だけ?そんな風に思いながら、周囲に合わせて意味のない報告をもって会議に参加していたのです。

 

5:無駄な残業

意味のない会議があるおかげで、業務に当てることができる限られた時間は当然削られます。

私はそこらへんの要領は良かったため、定時までに決められた仕事量を裁くことはできていました。

ですが、当然残業をする人がでてきます。

本当は定時で仕事が終わっているし帰りたいな〜と思っていても、「先に帰るの?」といった、帰りにくい雰囲気で帰ることができません。

そのためほぼ毎日、帰れるはずの時間を会社内で過ごしていました。

 

6:とにかく無駄な飲み会が多い

私は全くお酒が飲めないし、早く帰りたい派の人間なのですが、会社ではほぼ毎月行われる売上目標達成飲み会、さらには月1回の他部署との親睦会、部長からの急な飲みの誘いなど…苦痛でしかありませんでした。

会社の飲み会に参加をすると、周囲に合わせてテンションを上げなければいけないこと、そして「他部署の○○さんは…」といったその場にいない人のネタ話を聞かされることが馬鹿らしく感じ、入社後3ヶ月目以降は忘年会と納会以外はすべて飲み会不参加を貫きました。

 

1年働いて会社の退職を決意

安定した生活を手にいれたものの、前述のような理由から自分は会社員として働き続けることが辛くてできないと思いました。

そう思った時点で退職することは可能でしたが、「1年間は会社員を経験しよう。働きながら、フリーランスとなる準備をしっかりしておこう」と、会社員として1年間頑張りました。

 

フリーランスになるための準備を並行する

フリーランスになる準備は、毎月最低○○円は入ってくるといったキャッシュフロー作りです。

私の場合、月に最低20万円あれば生活ができるので、会社を辞めたときにどのように20万円を得るかを考えました。

 

株式投資で収益化を実現

会社で働きながら、別口でお金を稼ぐには株式投資が適していると思いました。

株の世界にどっぷり浸かっているわけではありませんでしたが、これまでにちょこちょこ株取引を行い、お小遣い程度の収益を稼いでいたからです。

 

お小遣いの額から生活ができる額を株で稼ぐことを具体的に考えると、多くの株数・銘柄を購入するための資本金が必要だと思いました。

そして、資本金を増やすために無駄だと思っていた残業時間にランサーズを利用して記事を執筆。発生した報酬額を全て株の売買にあてる資本金へまわしました。

 

また、意味のない会議中では携帯を見ることが許されていたため、こっそり株式市場のチェックなんかを行い、休憩中に売買を行っていました。

資本金が増えたことや信用取引で売買を始めたことで、入社して1年たつころには株の売買だけで、月に20万円近くの収益が得られるほどに。

 

このまま会社員と株を並行していれば年収およそ640万円と、まぁまぁ安定した生活を送れると思いましたが、正社員になって1週間で辞めたいと思ったあのときの気持ちは、1年経っても変わりませんでした。

だから私は正社員という安定を切り捨て、フリーランスを選びました。

 

結局フリーランスという働き方はどうなのか?

当初は、会社を辞めてフリーランスとなると、収入が安定しないのでは?と不安要素が大きかったです。

ですが、私は思い切ってフリーランスになって本当に良かったと思っています。

 

退職した日から、これまで我慢をしていたストレスを感じなくなり、会社勤めをしていたときには得られなかった交友関係がネット上で増え、仕事に対する考え方や視野が広がりました。

あとは何より、お金を稼ぐことへの意識が大きく変わりました。

会社で働いていれば、仕事を頑張っても頑張らなくても決まったお金をもらえる。

しかしフリーランスは、自分のどのような部分をどこで活かせばお金を稼げるかを考え、積極的に仕事を取りにいかなければお金にならない

1日でも早く、自分でお金を稼ぐといった部分と向き合えたことは自分を成長させるために重要だと思いました。

お金の稼ぎ方を身につけた人は、今後またどこかの会社に就職をしたいと思ったときにも大きな武器になると思います。

 

フリーランスになりたいと思っているあなたへ

フリーランスは、会社員のように仕事を頑張っても頑張らなくても決まったお給料をもらえるといった安定はありません。

ですが、会社から受けるストレスから解放され、時間を自由に使うことが可能となります。

 

「フリーランスで独立」を考えたとき真っ先に頭をよぎるのは、生計を立てられるかどうかといった部分でしょう。

不安がある場合には私のように、働きながらでも並行して収入が入る仕組み作りにチャレンジをしてみてはいかがでしょうか?(副業禁止の企業は厳しいかもしれませんが…)

 

そしてある程度の収入が得られるようになったなら、思い切ってフリーランスとして1歩を踏み出してみましょう。

 

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なついさん、ありがとうございました!

 

「満員電車が嫌」「意味のない残業」

こういうところって多くの会社員が感じている部分だと思います。

でもそのほとんどは「これはどうしようもないことだ」と思って受け入れてしまう。

なついさんはその「嫌だな」と思う部分を受け入れる前に、「どうすればもっと良い働き方ができるのか」を考えて実行できたってことなんですよね。

 

意味のない飲み会や会議に消耗しているなら、会社を変えるか、自分が変わるかしかないんです。

もっとなついさんのように、「嫌なこと」を嫌なままにせず、納得した働き方ができる人が増えてほしいなぁ。

 

それでは最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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ABOUT US
執筆屋あんちゃ
執筆屋です。意識高い人生哲学から下ネタまで幅広く。 大阪の珈琲屋「シロフクコーヒー」のバリスタ▶︎系列店「ゆにわマートオンライン」に最近異動しました。最近はよくインスタにいます。

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