「お金がすべてじゃない」
それは本当にその通りだと思う。
人からの信頼はお金では買えないし、大切な仲間や家族・恋人もお金で買うことはできない。
時間だって、「若さ」だって到底お金では取り戻せない。
自分だけの貴重な人生経験だってお金じゃ買えない。
お金で解決できないことなんて数えきれないほどあるし、人生はお金で決まるなんてこともない。それは本当にそう思う。
だからと言って、お金が必要じゃないかと言われればそれも違う。
なぜなら、「お金で解決できること」もまたたくさんあるからだ。
先日とある病気にかかり、数日間寝れない日が続いた。
明らかに異常な症状だったので、大きな病院で診察を受け、精密検査をいくつか受け、薬を処方してもらった。
入院は免れたが、それでも2万円近い費用がかかった。
入院していたらもっと多額の費用がかかっていただろう。
自分の身体を正常な状態に戻すには、お金がいるのだ。
たとえば子どもが生まれて成人するまでに、不自由のない生活や教育、やりたいことをやらせてあげるためには確実にお金が必要になる。
愛情を注ぐことは最も重要なことだが、愛するという気持ちだけでは不自由のない生活をさせることは不可能だ。
たとえば両親が病で倒れて入院や高額治療が必要になったら。
介護が必要なタイミングが来たら。
兄弟や大事な仲間が仕事に失敗してお金に困ることがあったら。
ただ応援するだけでは状況は変わらない。大切な人を守るために、自分の命を守るために、お金で解決できることというのも実はたくさんあるのだ。
だったら、人生の足枷となるものを解消していくひとつの手段として、お金を稼ぐのは大事な行為ではないだろうか。
たしかに今は「信用が価値に変わる時代」になってきているとも言える。
周囲から得た信用はお金の代わりになることもある(友人にならタダでご飯をふるまったり家に泊めたりしたことがある人は多いはず)。
だけど、数ヶ月一切お金を使わず生きる人はほとんどいないと思う。(生きているだけで税金がかかるのだから…)
何が言いたいのかというと、極端な意見を鵜呑みにしてはいけないということだ。
2年前、貧乏で毎日もやしを食べていた頃、お金を稼げていない自分に「お金がすべてじゃない!」と言い聞かせていた。
たしかにそれは正しいのだけど、それだけを「正しい」とするのも違うと思った。
なぜならお金がなくてまともな食事すらできなかったからだ。
お金がすべてじゃないのに、お金がないせいでまともな生活ができなかった。おいしい食事をすることも、大切な人に会いにいくことも、病を治すことにも躊躇するほどだった。
だから、お金がすべてではないのだけどお金が必要なときも確実にあるということを知れた。
お金で解決できないことは人生でたくさんある。だけど、お金で解決できることもたくさんあるのだ。
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